
CARNIVAL
(製作元:S.M.L)
序論
| 本作はサイコ陵辱AVGと銘打たれている。それだけで本作を敬遠しようと思う ユーザーも少なく無い事だろう。しかしそれは本作の魅力を的確に表現したものではないような気が評者にはする。本作は確かに陵辱シーンが多きを占めているけれども、本質がそこには無いような気がするのだ。 本作を事前にプレイした人の中で、本作の持つ日常的な雰囲気に注目していた人がいた。評者の場合、それがプレイする直接的な動機となったのだが、確かにプレイしたのだが祭りという非日常的な場面の中で繰り広げられる非日常的な行動の数々は、しかしながらどことなく日常的な雰囲気を漂わせているように感じる。 非日常的な舞台で展開される非日常的な事件。そこから日常の匂いを嗅ぎ取れるという分だけ、余計に本作の持つ狂気を感じる事は出来ないだろうか? |
シナリオ・・・19点/20点
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最初に言っておきたいのであるが、満点から差し引いた1点は、本作がもう少し続くと期待していた評者の落胆から来ている。つまりもっとゲームを楽しみたかったという他に大した不満は無いわけだ。 序論で少し述べたが、本作は『サイコ陵辱』というジャンルになっている。本作の重要な点はむしろ前者のサイコ性にあると言って良いと思うのだが、サイコというよりはサスペンスというような気がしないでもない。 本作に登場する主要なキャラクターは非常に簡単な性格設定をされており、話に絡んでくるキャラクター達は複雑な内面を見せるのに対して、陵辱のターゲットとなるキャラクター達は全くと言って良いほどに性格描写がなされていない。この役割分担は難解になりがちな“サイコ”という題材をある程度分かりやすいものにしていると思うのだがどうだろうか? 本作は夏祭りの間の出来事を複数の視点から眺めると言う一種のザッピングシステムを取っているが、話が分かりにくくなる事がありがちな本作のようなシナリオには非常に合っていると思う。 |
CG・・・18点/20点
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既に何回も述べている事なのであるが、本作は陵辱描写が主を占める。暴力描写もある事から、かなり過激な画風という事が出来ると思うが、それでも猟奇と言うまでには至らないというのが評者の感じた所である。 CG自体の数はゲーム全体のボリュームから考えると、かなり多い部類に入ると思われる。2、30分に一度はHシーンが存在している事からも、それは分かるのではないだろうか? キャラごとの性格付けが、かなりはっきりしているのでCGのバリエーションもかなり広い分野に渡ってカバーしており、CG目当てで購入しても失敗は無いと思う。 通常CG、いわゆる一枚絵もかなりの量で、CGに関しても非常に力を注いでいるのではないだろうか? 一部、ショックをうけるCGもあるのだが(このショックはむしろシナリオ上の設定によるものだけれども)、エフェクトで上手く隠している。こういう点も評価する事を忘れてはならないだろう。 |
その他・・・8点/10点
| メッセージの自動送り機能、既読・未読のスキップ、BGM・音声・効果音と個別指定の可能な音量設定と非常にプレイしやすい環境を作る事に成功していると言って良いだろう。容量的にもフルインストール時に1GBを切るという事で、最近の大容量化が激しいエロゲー群の中でフルボイスを実現してのこの要求というのはかなり優秀なのではないだろうか? セーブ時の配慮も非常に細かい点に気を配っていて、選択肢の場面でセーブをしておくと履歴時にそれが表示される。これは次回のCG回収時に参照しやすい。 |
総論・・・45点/50点
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非常に高いレベルでまとまっていて、評者としては正に掘り出し物と言える一本だった。(雑誌によると実力派のスタッフが揃っているらしいのだが) ストーリーに直接関係してこないキャラクターを深く掘り下げないなど、あえて切るべきところを切るというのはなかなか勇気がいる事であるし、実際それでゲームの魅力が損なわれてしまう事もあるわけだから、上手く纏めているスタッフに驚嘆するのは自然だと思う。 全部で三本のシナリオから成り立っている本作だが、シナリオ2・3は事件の解明編とでもいうべき位置づけで、なぜ本作が『サイコ』と銘打たれているかが一目瞭然になる。それだけに話も重い展開が続き、どちらかというと円満解決であった本編と比べるとさらに重さが目立つ。この辺りは演出の手法だと思うのだが、気持ちよくユーザーが終わる為に最後をもう少しハッピーエンド色を強めても良かったのではないだろうか? 本作は不正コピー対策として、アンケートハガキを送る事で特典ディスクを配布することにしている。コピーガードをキツくする事で普通のユーザーが遊べなくなる場合があるだけに、このような手法がどんどん広まる事はユーザーにとってもプラスになるのではないだろうか? |